Salar de Atacama

Shin in Chile

真ん中で、水中に首を入れいるのがフラミンゴです。チリフラミンゴという種類で、アンデス山中の塩湖等に住んでいます。フラミンゴは塩湖の中のエビや藻を食べて生活しています。塩湖の水は、塩分が濃くて飲めないので、フラミンゴは栄養も水分もエビや藻から取り込みます。

サン・ペドロは、南北100km東西80km程度ある盆地の北の端に位置します。標高2000m程度のこの盆地は、東は5000mを超えるアンデスの主稜、西は3000mを超えるドメイコ山脈に囲まれて水の流れる出る方向がありません。雨が多い地方であれば、周りの山の一番低いところまで水がたまって広大な湖になるのでしょうが、ここは、雨の降らない、アタカマ砂漠です。アンデスに降った雪が解けて伏流水となって流れ込むだけなので、地表に出た水は殆ど蒸発してしまい、盆地の中央に小さな塩湖(Salar)が点在しているだけです。

ついに塩湖に着きました→。周りには、結晶しかかった塩が付いていて、塩分の濃度がとても高いことがわかります。沼の周りには生き物の気配はまるでありませんが、沼の中には、信じられないことですが、小さなエビのような生き物が、たくさん泳いでいます。砂漠の強い日差しと豊富なミネラルが藻を育てそれを食べてエビが繁殖しているようです。

Reserva Nacional los Flamencos (国立フラミンゴ保護区) の看板→。ここから先は一般車は乗り入れ禁止なので、歩いて塩湖を目指します。

→盆地の中心部に近づくと、周りの荒れ地が白っぽくなってきます。水が蒸発した後に残された塩分が長い時間をかけて堆積しているのです。このあたりには、植物・動物を問わず生き物の気配がありません。月の谷で負んぶしてもらったおじさんです。

→さらに、盆地の奥に進むと、草が消えて、砂漠になりました。

さらに、盆地を南に行くと、堆積した塩から、リチウムなどの希少金属を取り出す施設があるそうです。生物的には不毛なアタカマ砂漠ですが、後で銅等の鉱物資源に富んでいて、チリの経済を支えています。19世紀の終わりに、チリ・ペルー・ボリビアはこと地域の領有権を争い、チリが勝利して、全域をチリ領としました。その結果、チリの1人あたりの国民所得は、ペルー・ボリビアの2倍以上になっています。

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次はタチオ間欠泉

上空を飛ぶフラミンゴ↑

↑表面は乾ききっていますが、地下には水があります。

盆地内の小さなオアシスToconao(トコナオ)の教会の鐘塔→です。壁はよくあるアドベですが、教会の屋根に木の代わりにサボテンが使われています。

→サン・ペドロから、南へ向かい、盆地の平坦な場所に出てきました。このあたりは、伏流水の影響があるのか、貧弱ですが草が生えています。小さな黒い点はリャマです。

↑盆地の中央から眺めるアンデス高地と火山。