夕食は、10時近くなってからやっと始まりました。メインが2皿ある充実した内容で、11時過ぎまで延々と続きました。味もうわさだけの事はありましたが、本格的な食事ほど、夜遅くなるようで、僕には大変です。

僕たちは、1泊3食付きのプランを予約して行きました。この冬でもっとも寒い日でした。ランカグアから、舗装された立派な道を登っていき、テニエンテ銅山のゲートを通りすぎ、Coyaへ向かいます。ランカグア川の手前にカウケネス温泉への分岐点があります→。すれ違うのも難しい未舗装の道を川沿いに進むと、対岸の冬枯れの林の中に、カウケネス温泉ホテルが見えてきます。

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滞在客のために、川沿いに散歩道が造られています。途中にはベンチとか子供向けの遊具とかがあります。

Termas de Cauquenes

Shin in Chile

WikiMapia

→朝食は、レストランとは別の部屋で、パンを中心とする軽いものでした。さすが、コーヒーはネスカフェ(=インスタントコーヒー)ではありません。給仕が、コーヒーとミルクのポットを持ってまわって、客が、”カフェ”とか”カフェコンレチェ”(ミルク入りコーヒー)と注文します。

広いラウンジがあり、宿泊客は三々五々集まって、軽いおつまみで、食前酒等を飲みながら、話したり、カードをしたりしながら、夕食が始まるのを待ちます。
夕食はこの国の一般的な夕食時間、8時を過ぎてもなかなか始まりません。僕は、お友達が出来たので、楽しく遊んでいましたが、お父さんとお母さんは、空腹で、段々しゃべらなくなっていきました。

ビーグル号航海記によると、ダーウィンは、1834年、バルパライソからチリの中部を巡る調査旅行をしました。Jahuel(泊まった地名として記録されているだけで、termasとも書いていません)、サンチャゴを通った後で、Rancaguaから少し山に入ったところにある、Termas de Cauquenes(カウケネス温泉)に滞在しています。温泉の様子や、湯量の変化について詳しく記述しています。
建物は変わりましたが、カウケネス温泉ホテルは、今でも営業しています。スイス人シェフの料理が売りで、1泊2食もしくは3食付きのグルメプランを出しています。料理自慢の温泉旅館が、都会に料理店を開くというのは日本でもありますが、カウケネスも、僕たちが訪ねたすぐ後、サンチャゴにレストランを開き、美味しい
と評判になりました。

はホテルの玄関です。ホテルの建物も、他の古くからあるホテル(JahuelやPanimavida)と違い、歴史も高級感もない造りです。

リビングの付いた広い部屋でしたが、この冬一番の寒さの中、暖房は薪ストーブしかありません。お父さんは、←のように、使ったことのないストーブ相手に悪戦苦闘です。ホテルの人に頼めばと思いましたが、本人は火ぐらい着けれる所を見せたかったのでしょう。おかげで、僕は、1時間近く、寒いまま待たされました。

温泉に浸かったり、散歩したりして、時間をつぶし、13時を過ぎてからいよいよお待ちかねの昼食です。何種類もの前菜が取り放題の後、スープから始まる本格的なコース料理で、夕食より、質・量とも上でした。夕食よりずっと人が多く、昼食だけを食べに来ている人も多いようです。食事が終わると3時過ぎ、夕食が遅くなるのもしょうがないのでしょう。
この日の夜は、果物を食べただけで寝ました。

→温泉棟の入り口から奥を写しました。ここだけはゴシック様式の立派な建物でした。建物だけでなく、個室になった浴室も、歴史を感じさせる重厚な造りでした。

ホテルの中庭