Shin in Chile
CUTTER "21 DE MAYO"
僕達は、4時間を超える船旅で眠っていました。
CUTTER "21 DE MAYO"↘は、Puerto Natares所属の定員50人の木造船です。春から秋の間毎日(冬の間は週末)、観光客を載せて、Fiordo
Ultima Esperanzaの奥まで遡り、パタゴニア氷床南端の氷河まで往復しています。見かけは観光船というよりは漁船で、厳しいパタゴニアの海を航行するにはいささか心許ない船体です。しかし、地の果てパタゴニアの最奥の港を浮かぶ、パンフレットの言う、「開拓者精神付き」(CON
ESPIRITU PIONERO)にぴったりの船と言う気もします。
秋の初めころに挑戦しました。
厚い雲に覆われ、時たま雨が降る、前日と同じような天気で、風も吹いていますが、波は殆ど立っていません。船のエンジンは見た目より強力で、波がないことも相まって、高速で広いフィヨルドを北に向かいます。
湖の岸に沿って、氷河のすぐ近くまで小道があります。
船はどんどん、氷河に近づいて行きます。岩峰はBalmaceda山で、青いのはBalmaceda氷河です。
フィヨルドの奥を眺めると、雲のかかった特徴的な岩山が見えます。実は、一番奥に流れ込んでいる川はTore de Paine.。歩いてパイネまで行くツアーがあるようです。車で行くには、一旦、ナタレスに戻ってから
湖の奥には氷河が直接流れ込んでいます。昔は、氷河はモレーンの線まで広がっていて、湖の部分は氷河の下だった。モレーンの上に森が出来ていますから、氷河が後退したのはかなり前のことと思われます。
↓手前の氷の浮いている水面が湖、小高い丘がモレーン、後ろの険しい山との間が、フィヨルドです。
↓写真の手前の氷が浮いている水面が湖、両側から延びているのが湖を分けるモレーン、そして中央の切れ目が唯一のフィヨルドへの出口です。背景はフィヨルド対岸です。
船着き場の裏の木に覆われた丘を越えると、木の茂った細い回廊でフィヨルドから仕切られた湖に出ます。回廊は、氷河の末端に氷河が運んできた土砂が積み上げられてできたモレーンです。
船着き場から見ると、木の向こうに氷河が見えます、Serrano氷河です。
↓正面の岩峰を覆う、白い雲の間に青い氷河が見えてきました。
右に回り込んで、フィヨルドの奥にさらに進むと、波打ち際まで木が茂った場所が現れます。そこに船着き場があります。自然でないのは写真の船着き場だけですが、Puerto Toro(トロ港)と呼ばれています。
氷河の真下に来ました。パンフレットによると、15年前には、氷河は海に届いていたそうです。この時より温暖化が進んでいると言われる今はどうなっているのでしょうか。
←フィヨルドの正面に、雲に覆われた山が見えてきました。右岸は数百メートルはありそうな切り立った崖になっています。
→右岸は徐々に山が盛り上がっていきます。雲はどんどん流され、天気が次々変わっていきますが、写真から判るように、フィヨルドの海面は驚くほど静かです。